ロイヤル・オペラ (2010年09月22日) |
先週16日は久しぶりのロイヤルオペラでした。イギリス・ケンブリッジにいたころによく通ったコヴェント・ガーデンのオペラハウス、当時のオペラは、最盛期とでも言うのでしょうか、長いシーズン、見応えのある演目、素晴らしい歌手たち、とそろっていました。そんな時期にイギリスにいたのは幸せなこと、週末にロンドンに出かけ、オペラを楽しみ、泊まって帰ってくる、1970年代半ばのケンブリッジのキャンパス、ロンドンの街並み、さらにはその後に訪れたヨーロッパの街々、それは素晴らしい日々でした。
16日の演目は椿姫、ヴィオレッタ役で出演予定だったアンジェラ・ゲオルギューが来日できなくなり、代役のエルモネラ・ヤオという歌手でしたが、まあ、出だしはちょっと固かったものの、少しづつほぐれてきて、代役としては許せるかな、というところ。偶然に出会ったJET日本語学校理事で、早稲田大学名誉教授の臼井先生、代役ということに怒り心頭、もう帰ろうかと思った、そうです。
いまはどこに行ってもベストなキャスティングは望めそうにもありません。たとえ本場中の本場であるミューヘンとか、ウィーン、それにメトロポリタンであっても。私たちが若かりしころ、わたくしがコヴェント・ガーデンに通っていたあの時代、それにNHKがイタリアオペラを招いて日本で上演していた時代、あのような絢爛豪華な配役はもう望み得ない、そんな気がします。三大テノール歌手といわれるホセ・カレーラス、NHKが招いたときの椿姫でアルフレードを歌った、それが彼のデビューともいえる舞台、それを観ることができ、聴くことができた、幸せことでした。
わたくしはヴェルディ大好き、一番好きなのはリゴレットですが、この椿姫もとても楽しめるオペラです。聴きなれたメロディが始めから終わりまで、片時の隙間もない、3時間近くをたっぷり楽しむことができる、それだけで幸せです。しっかり楽しんでまいりました。
前日の15日は加古川、16日東京に戻り、17日大阪、18日東京へ戻る、と連日の新幹線、その合間のオペラでした。この3連休はオフィスで新聞を整理したり、月曜日は4年ぶりに再会した若者とスタッフと共にすき焼きのお昼を楽しんだり、若者の近況をゆっくり聞いたり、ゆとりある日を過ごしました。
3連休前日の金曜日の夕方、東京から乗り込んだ新幹線、とても混んでいました。新横浜で乗車した若い女性、東京から乗ったものの座れずに新横浜で乗り換えたが、やはり座れずにグリーン車に移動してきたとのこと。4千6百何がしかのお金、普通料金とほぼ同額のグリーンと普通の差額を支払っているのを見て思わず尋ねました、何してらっしゃるの、と。金融関連の会社員、働いて3年だそうです。新大阪で落ち合って1泊し、奈良に行くとのことでした。いろいろ言われていますが、働いて3年目の若い会社員が、普通車料金の倍もするグリーン車に乗ることができる、まじめに働く若者たちもそれなりに楽しみが持てる、そんなことにホットしています。