雨でも超満員 (2010年06月29日)

 

 23日夜は一新塾の勉強会、もう10数年のお付き合いです。80人ぐらいの塾生にお話しをしてきました。人生を切り開く、あるいは再出発する、といった思い、現状への疑問、などを抱いた方々が多く参加されています。自分の人生を真剣に考えたい、そんな塾生たちの集まりは、少人数ながら熱気溢れる勉強会です。

 24日は東近江市の成人大学、新幹線で米原駅に降り立ち改札を出たところに、全くの偶然ですが、友人が立っていました。この方、わたくしの本を読み、書かずにはいられないといったことでお手紙を前日にいただいたばかり、今の住まいは青森の弘前、その前は彦根で歯医者さんを開業されています。あの友人は彦根に家があったなぁ、などと考えながら米原駅を歩いていたら、なんと改札口に本人がいたという、こんな奇遇があるんですね。台湾からの妹さんご夫婦の出迎えに来ていたので、数分ずれていたら会えないところでした。ピンポイントでの偶然中の偶然です。お互いびっくり仰天。そんなところに妹さん夫妻が現われて、えー、見たことあると思ったら金さんなんだ、ということになりました。世の中不思議なことが起こるものです。

 東近江市での講演は午後7時半から、とても多くの方にお集まりいただきました。地元のボランティアの方々による手作りの成人大学で、働いている方も参加できる時間、といった配慮や、旬の花アジサイをみなさんが持ち寄って舞台を飾る、といった熱意があります。講演後はご用意いただいた彦根ビューホテルへ、ここは少し問題でした。

 ホテル名から連想して、琵琶湖を眺めながらのゆったりとした朝食、との期待があったのですが、残念ながら期待外れでした。ホテルに入る際、大きな看板に「1泊5,900円、朝食付き」とあるのを見つけていやな予感がしたのがことの始まりです。10時過ぎでレストランはもう閉まっておりルームサービスもなく、食事のできるところが全くありません。新幹線での移動で昼食もとらず、講演前にご用意いただいた夕食もお断りして、ホテルのレストランでゆっくり、とホテルに直行したのです。お腹が空いて、とにかく何か食べないと安眠できません。隣にココスというファミリーレストランがあると聞いて出かけました。暗い中、ホテルの広い敷地を通り、大通りに出て、ファミリーレストランの敷地を通って、500m以上は歩きます。しかもわたしとは相性の悪いファミリーレストランの食事、お腹をごまかしごまかし食べ、また歩いてホテルに戻りました。

 ホテルの部屋には4つのベッド、といっても、2つのベッドのある部屋2つがドアでつながっているだけで、スイートではありません。少しでも良い部屋、広い部屋ということでご手配いただいたのでしょう。あまり使われないためなのか、少々カビ臭いのです。朝起きると窓一面に琵琶湖が広がっています。しかし近すぎて見えるのは湖面だけ、美しい景色との印象はありません。しかも朝食は200人以上が入る宴会場、靴を脱いでの苦手な畳、期待していた趣とは程遠い食事です。琵琶湖湖畔でロケーションは悪くないのですが、わびしさや裏寂しさを感じてしまうホテル、バブルのはじけた跡のような、そんな印象を受けました。ここまでくれば米原駅はすぐ、夜遅くなっても常宿のリッツカールトン大阪まで行けばよかった、と後悔しきりです。

 早々にチェックアウトして向かったのが、そのリッツカールトン大阪、対照的な宿泊となりました。かなり早い到着でしたが、そこは常宿、部屋の用意はできております、とのことで25日のこの日、ホテルでゆっくり過ごすことができました。昨日の埋め合わせとばかりに、夜は天ぷら、と考えていたのですが、近江牛フェアという案内を見て、昨日は近江だったから、やっぱり近江牛か、と急きょフェア中の鉄板焼となりました。そこで隣に座ったジェントルマンが素敵な方、「たかじんのそこまで言って委員会」見てます、ということで盛り上がりました。ホテルによってこうも気分が違うものでしょうか。部屋でくつろぎ、美味しい牛肉をいただき、紳士と楽しく食事ができた1日となりました。

 26日は柏原青年会議所40周年記念での講演です。先月の事前打ち合わせのとき、白いレクサスで迎えに来てくれた若いイケメンの方が実行委員長、柏原市をわたくしのポスターで埋め尽くした、というだけあって、お客さんがぞくぞくとやってきます。雨となってしまい、あまり集まらないのでは、などという青年会議所メンバーの心配は吹っ飛び、逆にお断りするのに大汗をかくはめとなりました。立ち見で入っていただくのにも限界があり、雨の中、せっかくお越しいただいたのに入場できなかった方が沢山おられました。約1,200名収容のホールは超満員、悪天候の中わざわざお越しいただき、講演者のわたくしとしては嬉しいかぎりです。地元に住んでいる台湾出身者の方が、台湾の旗を持って駆けつけてくれました。みなさま、ありがとうございました。

 前回のコラムで、茨城県レイクエコーでの手作り紙バッグの話をしましたが、バッグに入っていたティッシュは、配布していた男性の仕事の宣伝入りではなく、役所に置いてあるものだったそうです。ご丁寧にメールで知らせていただきました。いづれにせよ、心のこもった、とても素晴らしいバッグでした。もうひとつ、前回のコラムで、昨年12月の山形県東根市民立大学「タントまなべ学園」、その会長さんからサクランボが届いた話をしましたが、昨日また届きました。今度はご担当の方からです。お約束の、との手紙が添えられていましたから、サクランボの季節でなくて残念、とあちこちで言いふらしたようです。ありがたいことです。ありがとうございました。山形のサクランボはこれから旬、みなさまもどうぞごひいきに。

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