選挙応援 (2010年07月13日)

 

 11日の選挙開票、結果を確かめるまで眠れず、夜更かしなどめったにしないわたしがベッドに入ったのが2時、それでもなかなか寝付かれませんでした。とりあえず、志を同じくする方々、ご同慶の至りです。これで自民党が山梨で勝っていれば100点、満点でした。そこだけがちょっと玉に瑕ですが。みなさまも同じ思いではないでしょうか。

 前回のコラムで申し上げましたが、30日、1日、3日、4日、5日と山口県へ選挙応援に行ってまいりました。政治家でもないし、ましてや候補者でもないのに、下関から岩国、岩国から下関へと端から端まで車で走り回ったのです。選挙活動なるものの貴重な実体験、一言でいうと、政治家って大変。本当に、ずいぶん長い選挙活動の大変さ、それに自分の名前を書いてもらう大変さ、それがなんとなく実感できました。

 いろいろな集会に出ましたが、ミニ集会が得難い経験となりました。大きな会場で、たくさんの方々を前にして15分とか、ときには7分とかの限られた時間でお話しをするよりも、一つの部屋でお互いの顔を見ながらじっくり話をする、そんなミニ集会には熱気があふれています。最後の5日はミニ集会が7つ、大会が2つ、朝から夜まで走り回りました。この後期高齢者が最後まで元気にお話しができたのは、そこに集まってくる皆さんに熱意を感じたからこそでしょう。

 ある作業場で、細い農道を通り、荷物の積み出しが終わってトラックが去るのを待ってのミニ集会、仮設トイレは屋外です。皆さんの熱気を一番感じました。集会の中心となっている方が、ご自分で作ったトマトをゼリーのようにして持ってきてくれました。お土産に3ついただき、1日1つをとても美味しくいただきました。その方からは、「なぜ自民党でなければならないのか」をみんなに説明して欲しい、納得させてほしい、その1点に絞って話をしてほしい、と。そのものズバリの本質的な質問で、なかなか得難い要望です。

 民主党はアマチュア政権、与党は無理。野党時代は好き勝手に言えるが、与党となるとそうはいかない。現場に立って見れば、とても難しい、それを初めて発見する、それでは困るんです。政治は遊びでもなければゲームでもないのだから、その場になって初めて難しいことが分かりました、では困るんです。ですから参議院で過半数を取らせる訳にはいきません。山口県は象徴的な県であり、ここで自民党が勝たなければ、それも圧倒的多数で勝たなければいけない、そんなお話しをいたしました。

 応援依頼があったころは民主党原田大二郎氏やや優勢、との予測が週刊文春で流れました。原田氏が白三角、岸信夫さんが黒三角、丸はなく、お互い激しく競り合っていると。投票2週間ぐらい前です。ですから岸陣営にはかなりの危機感がありましたし、わたくしも強い危機感を持って臨みました。風向きが変わったのは投票1週間ぐらい前からです。最終的には大差で勝利、選挙速報でも開始8時と同時に当確となった中曽根弘文氏に続いて当確が発表された、それほどの大差です。

 誰も予想しなかった自民党の今回の大勝、これは民主党の無責任な迷走を多くの有権者が感じたということなのでしょう。しかし東京でのああいう票の出方、蓮舫さん、美人だし、人気があるのは分かりますが、それにしても171万票も独り占め、票の行方はわからないものです。

 山口での選挙応援中、宇部市渡辺翁記念会館での会合がありました。宇部興産の創業者である渡辺祐策翁の遺徳を記念した素晴らしい会館で、昭和10年着工、12年竣工とのこと、わたくしと同じような年齢です。村野藤吾設計の傑作といわれ、外観からは昭和10年代の建造物とはとても思えません。

100713.jpg 日本人として最初の投票

 11日は愛知県田原青年会議所創立40周年での講演があったので、10日に期日前投票しました。そこで不思議な光景を目にしました。投票会場のブースでじっくり考えている人がいるのです。長いあいだ候補者名簿を見ています。だれに投票するかは投票日には決まっている、それがわたくしの常識ですが、名簿だけで決めようという様子のこういう方の投票根拠は何なのでしょうか。1人だけでなく、結構いるのです。

 日本人として最初の1票を投票箱に入れるところを撮ろうとわが事務所スタッフが張り切っていたのですが、誰もいない、という撮影条件のためにシャッターが切れません。ブースで延々と考え、なかなかわたくし一人とはならない。やっと一人に、と思うと人が入ってくる、結局写真はあきらめました。現場に立って初めてわかるこんな投票風景、また一つ学びました。

 田原青年会議所から「カクメロ」が届きました。四角いメロン、美味しそうです。美しい日本の心のように、地元の高校生たちの日々の研究と努力の成果の積み重ねの結晶です、との添え書きがありました。食べごろになるのが楽しみです。

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