ツートップ辞任で、もう問題も責任もないのですか (2010年06月08日)

 

 2日水曜日、鳩山由紀夫さんが急きょ辞任表明、そして小沢幹事長を道連れに、その後の騒動ぶりはどうでしょう。メディアはこの話でもちきり、次の首相は、人事は、組閣は、反小沢か親小沢か、民主党劇場の1週間でした。他のことはすっ飛んでしまい、18%か19%だった内閣支持率が、代表が替わった途端に58%とか、日本人っていったいどうなってるんでしょう、ツートップが辞めりゃ、頭をすげ替えれば、民主党はもう問題ないとでもいうのでしょうか。

 小沢さんのやりたい放題を黙って見ていた、鳩山さんの迷走ぶりをどうにもできなかった、そんな民主党の議員や党員の人たち全員が、責任ない、関係ない、ということなのでしょうか。菅さん、普天間問題で鳩山さんは間違いなく失敗するだろうからって、普天間は私とは関係ありません、としゃぁしゃぁと言ってたこと、副総理でありながら、責任ないんですかね。そんな菅さんに期待度50何パーセントだなんて、こういうことが国を滅ぼすんです。

 この8ヵ月半にわたる鳩山政権の迷走ぶりで、民主党の本質を多くの有権者が見抜きつつあると思っていた矢先のこの劇場、テレビ、新聞全てがこの話でもちきりになると、有権者がこれに乗ってしまう、すぐに支持率が盛り返す、そんな状況を目の当たりにすると、残念でなりません。なんか救いがないような気がします。こんな劇場型、パフォーマンス型の政治が受けるということ、それは民主主義の退廃だと思わざるを得ないのです。

 新内閣誕生で支持率がぶり返したところでの参議院選、郵政問題でまた強行採決の気配、そんなことを国民は認めるのでしょうか。わたくしにはとても理解できません。

 天下国家の話は腹の立つことが多いので、美味しい食べものの話をしたほうが精神衛生上よさそうです。3日木曜日は午後から海上自衛隊幹部学校で講演、ボランティアですが、自衛官の方々にわたくしの話を聴いていただけてとても光栄でした。講演後は新幹線で神戸へ、ホテルオークラ神戸に初めての宿泊です。ここはホテルオークラ東京に造りが似ていて、ロビーなどはそっくりです。いづぞやは神戸ポートピアホテルの鉄板焼を食べそこなって、今日こそはリベンジと、7時ごろにチェックインしてすぐ、ホテル内の鉄板焼「さざんか」の予約を頼みました。

 これが何と満席で席が取れません。お昼もろくに食べていないのに。翌日講演予定の日立製作所関西支社主催の会合がこのホテルですでに開催されていて、その団体客でいっぱいとのこと。おまけに会合が丁度終わった時間でみなさんが街に出ようとしており、タクシーもつかまらない。やっさもっさした挙句、鉄板焼にありつけたのは8時半でした。やっとの思いで、美味しい神戸ビーフをいただき、いつぞやのリベンジを果たしたのです。あちこちで食べもののリベンジを、って可笑しいですよね。

 翌4日の会合は「日立ITユーザ会」、専門家など、いろいろな方の講演があり、わたくしは最後でした。終了後はこの日2つ目の講演で姫路へ、姫路市などの5市6町で構成する西播磨市町長会での会合です。その日は東京へ戻り、翌5日土曜日は福井へ、6日日曜日に福井の高志高校で年1回の同窓会があり、そこで講演です。わたくしが理事長を務めるJET日本語学校の井上校長がここの卒業生で、毎年順送りの同窓会実行委員が今年は井上校長の卒業年度の方々となり、そのつてでわたくしの講演となりました。

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 羽田から小松空港を経て福井へ、その夜は「ジャルダン」という市内の高級フレンチレストランで至れり尽くせりのフルコースをいただきました。写真のメニューをご覧ください。翌朝は、講演前に観光、まず永平寺、いやー、さすが北陸は仏教の地、その規模の大きさにびっくりです。山の奥に忽然と現れる伽藍の数々、想像もしていなかった場所と規模でした。秋はもみじ、冬は雪景色が素晴らしいとのことですが、いまの新緑も実に美しく見応えがあります。このような機会ができたこと、同窓会の皆様に感謝です。

 永平寺の後に寄った和田八幡宮、とても小さなお社なのですが、子どもたちの風陣太鼓で、心のこもった歓迎を受けました。神道は日本固有の、日本伝統の宗教で、外からやってきた仏教に対して排他的になったり、宗教戦争を起こしたりはしない、懐の深さがあります。仏教が栄えたこの北陸で、神道がどれだけの位置を占めたのか、このお社の前に立って考えたとき、日本人のメンタリティの一端を窺った思いがしました。

 高志高校の同窓会は大盛会、実行委員会の方々の気合を感じる見事な運営で、最後に委員会メンバー全員が舞台に上がり、会場の人たちとともに校歌を斉唱、いいですねこういう会合、わたくしも卒業した高校を思いだしておりました。小松空港からの帰りの飛行機、偶然にも隣が参議院議員山谷えり子さん、前が森元首相ご夫妻でした。この日最後のサプライズです。

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