回転寿司のリベンジを果たしました (2010年06月02日) |
27日木曜日、岡崎久彦さんが主催する岡崎研究所の「春のフォーラム」に参加しました。外務省出身でタイの大使も務めた外交評論家の岡崎さん、とても知的な紳士です。書かれたものを読んで、この人に会いたいと思った数少ない人のひとりで、昔から、シンポジウムや勉強会でご一緒しています。かつては年に2回、数年前からは年1回、フォーラムを主催されています。
すでに亡くなられましたが、岡崎さんの秘書だった小川さんが我が家のパーティに来られたとき、このようなパーティをうちの研究所でもやりたい、と始めたのがこのフォーラムです。最初は人数も少なく、ワインと簡単なものが出されていましたが、あるときわたしが「いやー、岡崎研究所のパーティもいいけど、食べるものが美味しくないのよね」と言ったら、岡崎さん張り切っていろいろなものをそろえるようになり、木曜日もビュフェ形式でたくさん並んでいました。コミュニケーション第一のわたくしは食べ物にはほとんど手をつけませんでしたが。
いろいろな方がいろいろなお話しをされるのですが、3人目ぐらいで順番が回ってきました。立食パーティのざわついているところで話をするのは好きじゃない、そこで「1分で終わらせますから静かに聴いて下さい」と始め、しっかり1分で終了、民主党のこの体たらく、有権者のみなさんに民主党の本当の姿が良く伝わって良かったのでは、とひと言申し上げたのです。
28日は呉法人会主催の講演会、昨年お世話になった呉信用金庫の理事長さんが呉法人会の会長さんで、法人会でもまた金さんに、と依頼されました。こういった人とのつながりにはとても嬉しいものがあります。講演後の懇親会で大和ミュージアムにある戦艦「大和」の10分の1模型を製作した社長さんにお会いし、とっさに、「あのモデルは本当に美しい」と申し上げました。かつて、オープンまもなくの大和ミュージアムでその模型を初めて見たとき「美しい!」のひと言に尽きたからです。敢え無く沈没したものの、日本人が精魂込めて造った船、物づくり日本、造船技術日本の素晴らしさが実感できます。機会がございましたらみなさまもぜひご覧ください。
夜は常宿のホテルグランヴィア広島、バスルームが広い、わたくし好みの部屋をいつも用意してくれます。よく晴れた翌朝、バスタブに浸かりながら、バスルームの大きな窓、横130cm、縦100cmもの窓、そこいっぱいに広がる空を見つめました。窓の全てが空、くっきりと見える空、その眺めの美しかったこと。同じような部屋に何度も泊まっているはずなのに、このときはなぜか鮮やかな印象、とても素晴らしい朝のひとときとなりました。
29日は京都、京都市主催「暮らしのフォーラム」での講演、それに内田消費者庁長官と門川京都市長の3人でのシンポジウムでした。門川市長とは、まだ市長になる前にロータリークラブのシンポジウムでご一緒したことがあります。市長になられてからは、どこへ行くにも着物だそうです。京都の地場産業である織物の少なくなった需要をなんとか増やしたいと、率先垂範して自らが広告塔となっているのです。些細なことであっても市長さんがそういうことを実践するのは素晴らしいこと、ひとりひとりが、自分に何が出来るのかを問うて、それを始める、それが大切だと、その着物姿からあらためて思いました。
講演後は富山へ、京都駅から特急「サンダーバード」に乗り込みました。2月のときは南砺市の市長さんと車中でばったり会いましたが、今回はフアンだという方に握手を求められました。昼食がまだでしたので、まずはゆっくりとお弁当、そして琵琶湖に沿って走るときにはひたすら景色を眺め、最後は読書、と富山までの3時間を3通りで有効に使った気がします。
宿泊は講演会場のある名鉄トヤマホテル、ここの欠点は朝食が7時から9時だということ、朝が苦手なわたくしは困ります。ただ、今回は朝10時からの講演ということで、早めに起きたので問題はないのですが、やはり朝食は10時まで、としてほしいものです。
朝10時は、富山県婦翔会設立30周年記念での講演です。県から海外派遣され帰国された女性・婦人が参加するこの会、30周年式典の実行委員長がわたくしを講師に選んだ理由を教えてくれました。ひとつは主義主張、考え方に共感いただいたからなのですが、実はもうひとつ、お洒落、だからだそうです。そんな理由、初めて言われました。とても嬉しい気持ちです。さすが女性の時代です。
講演終了が午前11時半、富山空港から羽田への便はANAのみで、次は午後3時15分発です。ぽっかりと空いたこの時間、これはもう美味しいお寿司を食べに行くしかありません。ホテルの人が親切に探してくれて、日曜日の昼でもやっている「難波」というところに行きました。富山なのに何で難波、と思ったら、オーナーが難波さんとのことでした。白エビが美味しかったですね、それにアナゴ、とてもいい焼き具合で美味しくいただきました。富山のアナゴでは大きすぎるので、瀬戸内海から取り寄せているそうです。出身は岡山県とのこと、店を持って14年だそうです。
カウンター越しの会話も楽しく、橋下大阪府知事が近くに来たときは必ず立ち寄っていたが、知事になってからは一度も現れない、とか、知事との共通点は子沢山、5人の子供がいる、とか、でも知事の7人にはかないません。とても素敵なお店でした。前回の富山では、午後3時過ぎで寿司屋さんが見つからず、しかたなく生れてはじめての回転寿司となりましたが、今回はフライトまでの時間を有効に使ってそのリベンジをしっかり果たしてきました。