美齢塾での意見 (2012年03月29日)

 
 前回のコラムで、橋下さんを話題に取り上げましたが、3月4日の大阪での美齢塾参加者から次のようなメールが届いています。ここでご紹介させていただきます。

****** 美齢塾感想・意見(全文)*********
 こんにち は。3月4日の美齢塾 in Osakaに参加させて頂きました。おいしい料理と、テレビで拝見するお姿と同様の凛とした、ノブレス・オブリージュを地で行かれているような金先生と少しですがお話をさせて頂き光栄でした。

 当日のテーマであった橋下市長についての討論の感想を、駄文の元述べさせて頂きます。

 おそらく当日に交わされた様々な論議は私自身を筆頭に、もし橋下市長が同席していれば容易に全員論破されるでしょう。まだまだ私たち市民は、物事・事象の裏側、更にはその奥にある本質を見抜く力が足りない事。殆ど、手垢の付いたようなどこかで聞いたような表面的な賛成・反対意見。橋下さんに関して賛否両論の意見と言いながら、金先生を囲んで勉強する会だから、と言う、予定調和の仲良しの雰囲気を崩さない様に無意識に気を使いながら、それぞれ意見を交わしている、と言った趣でした。勿論、最大の自省の念は、そう感じていながら毅然と向かっていけない自分の信念・勇気の欠如です。

 個人的な思想信条がどうであれ、金先生・勝谷さん・田嶋先生のような方々の、場所・雰囲気に関わらず言いたい事は恐れず何時も発言される信念に感服します。

 大阪市長選の結果の本質は、既得権益受益者 VS その利益を俺たちにもよこせ!或いは既得権益受益者たちへの妬みの結果だと考えます。より良い大阪にしてくれるかも、などと呑気に投票した人もいるでしょうが、殆どは人間が有史以来持ってきた本質部分が出ただけの事です。自分に直接関係のない所で、ぶち壊す、解体する過程は私たちには痛快に映ります。そして、いくらぶち壊し解体しても、新しい既得権益が生まれる。当然です。徹底的に解体すれば、次の新既得権益が生まれるまでの僅かな時間が一見、平等・公平にみえるのでしょう。そして殆どの場合、その解体過程が絶頂期であったということが多々あると思います。"平和と は 戦争と戦争の間の束の間の状態に過ぎない" と過去の人は言いましたが、政治も殆どの場合そうでしょう。アラブ諸国やミャンマーが解体されつつある今、それらの国々の今後が楽しみです。

 更には私自身は、橋下市長が本心で何を考えているのか、などどうでもいいのです。もし彼が 心の底で、今努力し頑張り結果を残せば将来一般人に戻った場合、弁護の依頼も増えるし、メディアへの出演料も莫大になる。今はその為のアピール期間だと考えていようが、本心から大阪の為に、日本の為にと考えていようが、我々には関係ないことです。個人がとことん利己主義になろうが、純粋に利他主義になろうが、それに伴う行動に大きな差は無い。少し長い時間で物事を見る視点。これこそ、日本と言う国の最大の尊さ・強さだと考えています。電車やバ スでお年寄りに席を譲る事一つでも、自然発生的にする人もいれば、譲らなければ他人に白い目で見られる、親に躾されたから、譲ればいい人に見えるかも等々、本心は誰にも分かりませんが、実際譲る人が多い。それでみんなが気持ちいい。(これは間違い、席を譲る人は滅多にいない:金美齢)

 中国だと こうはならない。文字通りの利己主義。損得を見る時間が短すぎる。目先のお金、目先の快楽に飛び付く、手段は選ばない。私は出張で数十回中国を訪れましたが、嫌というほど体験しました。人が多すぎる故に幾らでも代わりがいるからなのか、国に信用が無く目先のものを確保しなければ、いつ奪われるか分からないからなのか理解できませんが、一朝一夕には変わらないでしょう。
 
 そういう日本という環境の下で、橋下市長には腹の底で何を考えていようが、大阪株式会社の売上・利益を上げる為に、あらゆる方法を使いやり遂げて欲しいです。介護・生活保護・教育・犯罪・年金等、あらゆる問題の改善なり防止の源は、殆どの場合お金です。その為の方法論として、質がどうであれ国政へ候補者を立てるのも賛成です。私は、とことん現実主義者である橋下市長を支持し応援します。

 生意気な 長文失礼致しました。許されるの ならば、今後ともこのような会に参加させて頂きたいと思います。失礼します。

 追伸)当日はお酒を少々沢山頂きました。有難うございました。
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****** 美齢塾感想・意見(抜粋)*********
 報道では感じることの出来ない橋下氏に対する現場のお声をじかに聴く事ができ大変勉強になりました。
 
 わたくし自身、橋下氏は好きかといわれましたら好きだと答えます。今までどなた(地方で)も手につけようとすらしなかった公務員改革、教育基本条例、生活保護問題等、本気で改革しようと思っていらっしゃることは報道を通じてひしひしと伝わってまいります。しかし、彼の喧嘩腰な物言いはもう少し何とかできないものかと感じることも多々ございます。あれでは真面目にやっている職員の士気を下げるのではないか、官僚と反目するのではなくうまく利用して欲しいのです。

 今後も橋下フィバーは続くと思いますが彼を利用すべく誘惑の手が伸びることでしょう。先生も仰られていますように橋下氏にはおごることなく謙虚さを保って改革を進めていただきたいと思っています。ただし、彼にも欠点はございますし完璧ではありません。今後、政治家としてどう成長するか楽しみでもありますし見守りたいですね。
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****** 美齢塾感想・意見(抜粋)*********
 金先生は民主党の政権交代の話題のなかで「政治を実験台にしてはいけない」と仰いました。もう半年以上も前のことですが、小生の頭に未だにその言葉が残っていますし、私たち、殊に大阪の人間は、これまでどうしてきたのだろう?と、この橋下フィーバーのなかを考えてきました。

 昨日は緊張のあまり、途中で何を言っているのかわからないくらい動揺し、うまく言えませんでした。確かに、小生も橋下市長は根本的に保守的だと同調もしますし、大阪府、大阪市の改革も必要性も認識しています。また、特に教育基本条例に対しても、中身はまだまだこれからですが、まずそのひとつひとつのかたちづくりに賛成し、期待しながら今後を見つめていきたいと思っています。しかし、このいわゆる「フィーバー」的なもの、金先生が昨日仰られた、根本的なことを考えず、人気的なところであっちこっち揺れ動くような大阪の状況に、どうしても「?」と疑問が頭を過ぎります。昨日申し上げましたが、疲弊による閉塞感のなか、労組を叩き、公務員を叩き、教育を叩き、それをテレビや新聞などメディアを通じて聞けば、まるでヒーローが出てきたかのように「やれ、もっとやれ!」と大衆は喜ぶでしょう。先述のように、勿論、改革しようとするところは賛同もします。しかし、「本当にそれでいいのか?」とも同時に思います。かつて、民主党も官僚を叩きました。その時、小生も金先生が仰られたように「官僚をうまく使うことが本当のリーダー」だと、小生の周りに訴えてきました。そのような意味で、私は昨日、「今後をじっくり見つめていきたい」と申し上げました。昨日に参加させていただき、「今後をじっくり見極め、さらに真剣に考えていきたい」と思います。

 改革するには相当のエネルギーが必要だと思います。ときに、攻撃的にもなるやもしれません。この閉塞感のなかから、急速な改革でもって、早く解放されたい気持ちもあるかもしれません。しかし、私たちはそれを踏みとどまって、じっくり真剣に考えて、責任ある行動をしていかなければと思いました。

 大阪を本当に変えるならば、これまでの大阪の政治感覚など負の部分を反省し、いろんな視点に立って、わたしたちひとりひとりが真剣になって熟考し熟議し、ひとりひとりが責任と覚悟をもって行動しなければならないと思いました。
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****** 美齢塾感想・意見(抜粋)*********
 橋下大阪市長の手法の是非について。 私は他県民なので大阪の方々の意見に興味津々でした。 発言はしませんでしたが、私個人の意見では橋下市長には7割期待、あと3割は未知数で今のところは分らないといったところ。 変化を望むには強力な求心力というものは必要だと思うので、それが7割の期待の理由です。 どなたかが言及されていましたが、君が代条例などでは強行な姿勢をとられているが、例えば外国人参政権への考えや河村市長の所謂「南京大虐殺」の一件に対するコメントなど、確かにその辺の一貫性に疑問が残りますが、それは氏の現在の立場や今の政治・経済などの情勢と関係があるのでしょうか。「芯は保守的」ということを信じて今のところはお手並み拝見というところ。 

 金先生が最後に総括をされて議論は終わりとなりました。仰るように今のこの国の惨状は私達有権者がその場の雰囲気に流され、メディアに安易に煽動されてきた結果。そして、こういった国民の無責任さを今まで許すどころか、逆にそれを利用してきたメディアと政治家。 それら全てに問題の根っこがある限り、いくら政権が変わっても同じことの繰り返しだということを先生のお話を聞いて感じました。
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