短絡的な見方はしないでほしい (2012年03月28日) |
こんなメールが届きました。この内容に対するわたくしの意見をみなさまにもお読みいただきたくここに掲載いたします。
******* いただいたメール(全文) *******
件名:橋下さんを批判するなら前後左右をしっかり見たのち、発言して下さい。
去る、3/4の『そこまで云って委員会』に於いて、貴方は橋下さんを悪く云うことに専念しておられた様に思います。
大阪に住んでいて、新聞テレビで報道されている橋下さんの市政への誠実な姿を知っている者としては、我が敬愛する金さんが、一般の東京での情報のみより判断して、橋下さんのこと悪く思ってられるならば誠に残念であります。
橋下さんのことについて何かをとらえて批判しようとするならば、前後左右のことをよく知ってから批判する様 願います。昨今、市 交通局 市教組の一連のやりとりで 若し、あなたが自分の云っていることが正しいのだ、それ見たことかと考えるならそれは、森を見て山を見ずの人間のすることです。大阪のことは大阪人にまかせておいて下さい。我が敬愛する金さん、橋下さんがきらいなら、それはそれでいいですよ。仕方ありません。あなたが嫌いにならぬ様しっかりと橋下さんの市政の現実を見て下さい。
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番組からの質問は「『維新八策』はメリットか?、デメリットか?」でした。まず申し上げたことは「(質問が)乱暴すぎる」ということ、その中には当然やるべきこともあるわけで、どちらかに決めつけての回答はあまりにも無茶なのです。ただその中の1点に限って言えばこれは違う、と責任を持って反対できる、それが首相公選制でした。その1点についてはデメリット、だったということをしっかりご理解いただきたいのです。その趣旨の発言を番組内でしています。今の日本の有権者レベルでは、ある意味人気投票になってしまいます。いただいたメールからも推察できますが、橋下人気を支えている人の中には短絡的な思考の方もみられ、そんな状況での投票行動こそが問題なのです。
番組出演者全員が「メリット」としたなかでのわたくし1人の「デメリット」発言となっています。府知事選挙や市長選挙のときには、それは大阪の人たちが決めればいいことであって、外にいる人達がとやかく言うことではない、と繰り返し発言していましたが、今回は国政に打って出る話ですから、首相公選制には、はっきりと責任を持って反対を唱えたのです。3月4日に開催した大阪での美齢塾でも「維新八策」への賛否両論が塾生たちから出されました。このときのわたくしのまとめ発言を塾生が次のように要約してくれています。
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橋下さんは大変上昇志向の強い人です、それでいてすごく賢い、だからこそ弁護士にもなれた。また見た目も悪くなく人気がある。そしてすごく要領がいい人です。基本的には保守的で、いまの世の中に不満があって改革したいと思っている。だから大阪府の知事に立候補し変えようとしたけど、大阪市のほうが権力があることがわかり鞍替えした。このこと自体は、「伝えたいことがあるなら出世しなさい」と言い続けている私の考えからしてみると正しい行動です。これは想像だが、ゆくゆくは総理大臣になりたいのだと思う、そうすれば何だってできるから。
でも完璧な人はいないし、彼にも当然欠点もある。たとえば光市母子殺害事件の弁護団への抗議、あれだけテレビで懲戒請求したらいいと煽ったにもかかわらず、当の本人は弾劾行為はしなかった。後に、私の指摘で懲戒請求したようだが。だから誰かが常にチェックしなければならない。
いまは大変な人気で天狗になりかねない。既得権益に関係がない人、今まで政治に関心がなく何も努力してこなかった無責任な人が、メディアの風に吹かれて投票したのが投票率向上につながった。
改革はそんな簡単なことじゃない、一歩一歩変えていかないといけない。そのためには行政の力が必要です。リーダーシップを発揮し、手足になってくれる行政職員がいないといけない。維新の会の募集に多数の人が集まったが、これは寄せ集めでしかなく、最終的には力にはならない。そんな集団を集めて国政に行くのは無茶なやり方だ。今まで「新党結成」がどれだけ繰り返されてきたか考えてみるとよい。そしてその結果も。
彼はまだ若いし、時間があるのだからもう少しペースダウンすべき。まだ府でも市でも実績がない彼をこのまま担ぎ上げて行っては彼を滅ぼしてしまう。欠点を拡大するようなことをしてはいけない。それでなくてもメディアは担ぎ上げて落とす傾向があるのだから。
リーダーシップを発揮するためには自己に厳しい人でないとダメであり、有権者がじっくりとちゃんとしたリーダーに育てあげなければいけない。
今の大阪の問題は無責任な府民や市民です。いままでずっと行政にまかせっきりにし、それが大阪府庁と市役所をダメにしてきた。
大阪府民・大阪市民がしっかりと勉強して、人の意見を聞き、考えて一票を入れるようにしなければならない。
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この要約は発言の一部です。橋下さんを「好きか、嫌いか」といえば、「好き」とその場でも評価しています。強く思うのは、かつて横山ノックを再選までさせた「お笑い百万票」と言われている大阪の有権者にもう少し冷静に状況判断してほしいということ。特に「国政」に打って出ようとしている現在、これは大阪だけの問題ではありません。
以上が、いただいたメールへのわたくしの回答です。この方こそ人の話をよくお聴きになって、前後左右をしっかりご覧になってから発言して頂きたい。このような短絡的な思考こそが「贔屓の引き倒し」となるのです。
この1週間も忙しく過ごしました。22日は東京丸の内での講演後そのまま鹿児島への移動です。鹿児島での楽しみは黒豚のしゃぶしゃぶ、いつもの城山観光ホテルで個室をとっていただき、一人でゆっくりとしゃぶしゃぶを堪能しています。翌23日が講演、東京に戻って24日は富山へ、富山での楽しみはお寿司、25日の講演を主催する射水青年会議所のメンバーと楽しくいただきました。事前に、お寿司を食べさせてくれる?、って強要して、24日連れていっていただいたのは以前一人で入ったことのある美味しいお寿司屋さんでした。
以前のときは、富山まで来てお寿司を食べずに帰るのは悔しいと、ホテルに訊いて、帰りの飛行機に乗るまでの時間を利用して立ち寄ったのです。みんなが、美味しいお寿司屋さん、と認めているということでしょう。橋下さんが近くに来たときには必ず顔を見せてくれるんです、というオーナーのご自慢をよく覚えています。そのことで今回も話の花が咲いて、オーナーはお子さんが5人、でも橋本さんは7人、負けました、とか。橋下さんも、最近は忙しくて富山のお寿司どころではないでしょうが。
富山行きのもう一つの楽しみは、ランディング直前の飛行機から眺める立山連峰ですが、今回は往きも帰りも天候が悪くて残念ながら見ることができませんでした。でも、往きの飛行機では、隣に居合わせた方から、金美齢さんですか、と声をかけられ、フアンです、と。富山大学医学部の教授で、ボルドーからの帰りだそうです。フランスはボルドーからですよ、みなさん。学会出席のためで、そういう場では積極的に質問するように心がけているんです、とのことでした。これこそ、国際社会での存在感が薄い日本人が今なすべきことでしょう。国連の事務総長に引き続いて、世界銀行の総裁にも韓国系の方が選ばれそうな気配です。一番お金を出している日本からのそういう要職者はいない、ならないのか、なれないのか、考えさせられます。日本人の存在感のなさがとても残念、国際社会に出たら積極的に発言してほしいものです。
そんな方との話が弾んで、やがてランディングとなりました。翌朝、ホテルにお酒が届いて、ありがたくいただいたのですが、重くて持って帰ることができず、射水青年会議所の講演打上会への差し入れとさせていただきました。青年会議所の方からはマス寿司をお土産にいただき、事務所まで持って帰りスタッフと一緒に美味しくいただきました。