人生まだまだ広がっています (2010年05月24日)

 

 この週末も忙しく過ごしました。20日木曜日は大阪の太閤園で「四条畷市長を囲む会」での講演、夜は柏原青年会議所の若い人たちとの打合せでした。6月26日の大阪府柏原市での講演の事前打合せで、東京においでいただくとのお申し出でしたが、わたくしが大阪に出かけるときにお会いしましょう、ということでこの日の打合せと会食となりました。講演終了後に太閤園で待ち合わせということで待っていると、現れたのは若いイケメン運転手と真っ白なレクサス、いゃー、夢は叶うものです。「たかじんのそこまで言って委員会」で次に欲いもの、という問いに「若いイケメン運転手付きレクサス」と答えたのですが、夢はやはり口に出して言うべきです。

 青年会議所の6名の方々との打合せ、柏原市内はいまやわたくしのポスターで埋め尽くされているそうです。会食は帝国ホテル大阪、美味しい鉄板焼きをご馳走になりました。まず前菜、それに生きたアワビ、その後にいよいよメインのお肉、ヒレにしますか、サーロインにしますか、と訊かれ、いやー、これだけの人数ですから両方にして少しづつ食べたいね、と申しまして皆さんの同意をいただきました。出張先の一人での食事では否が応でもどちらかに決めなければいけないのですが、こうして大勢ですといろいろなものを分け合うことができる、実に素晴らしい。

 5月7日の読売新聞1面に、経済改革のための民主党への提言がありましたが、その骨子はわたくしがずっと言い続けてきたことです。「二兎追うものは一兎をも得ず 」、という日本の格言がありますが、わたくしは「二兎追いなさい」と言ってきました。仕事か家庭か、仕事か子育てか、いい子に育てるのか勉強のできる子に育てるのか、といった二者択一に陥りやすい傾向にありますが、これは実にくだらないことです。両方じゃだめなの、仕事も、家庭も、子育ても大切にする、もちろんその折々には優先順位が必要でしょうが、一方を捨てる必要はないのです。ヒレかサーロインかで少し話がそれましたが、シェアしながらみんなで食事する、そんな幸せをかみしめた夜でした。

 その日はいつものリッツ・カールトン大阪に宿泊、翌21日は1時40分の飛行機で松山に向かう予定でした。朝たっぷりと時間があり、ゆっくり食事をしてからシャワーでも浴びようと部屋に戻ると電話が、松山空港がもやでランディングできない、羽田に引き返す便も、との知らせ、これは大変です。シャワーだけサッと浴びて、シャンプーもせずに大急ぎでホテルを飛び出し、11時29分の新幹線に乗り込み、岡山からは特急「しおかぜ」に、午後3時半開演の10分前に松山駅に到着、5分遅れとはなりましたが無事開演となりました。

 主催した松山法人会の会長さんが、心臓が止まるかと思った、と。なにしろ何十年かぶりの大盛況、申込みをかなりお断りしての大入り満員、講師が来ないとどうなることか。飛行機がランディングできないのはわたくしのせいではないのですが、なんでも結果論、やっぱりわたくしのせいなのです。危機管理ができていたために何とかしのぐことができました。

 ところで特急「しおかぜ」の車中、岡山から松山まで3時間弱、到着後すぐの講演に備えてここでメイクです。電車の中でメイクなんて嫌なやつ、と思いますが、長距離だし、グリーン車で目の前には誰もいないし、緊急事態だし、と鏡を取り出して愕然としました。明るい太陽のもとでの自分の顔、しみだらけ、ソフトな照明で、うぬぼれ鏡もあるホテルで見る顔とは違います。ときどき美肌師・佐伯チズさんに間違われたなどと喜んだり、後期高齢者のアイドルになりますなどと与太を飛ばしていますが、日光のもとにさらされた顔は、年相応ということでした。ときどきこういう現実に目覚めるのもいいことです。ただ、これはわたくし個人の問題ですから罪は軽いのですが、一国の首相がいまごろになって、現実、現実、現実に目覚めた、などと言うのは重い話です。この国は一体どうなってしまうのでしょうか。

 メイクの話からまた少しずれましたが、松山の講演では、終了後に舞台下にたくさんの方が駆け寄り、お土産までご用意いただいている方もいて、大変な盛り上がりようでした。松山のみなさまありがとうございました。松山大好き、と申し上げましたが、本当にそうなのです。美味しい食べ物があり、人情は厚い、美味しいじゃこ天や柑橘類をいただいているからという訳じゃなく、直に接し、お話しさせていただいての実感なのです。

 その夜は、松山法人会の数人の方にお付き合いいただき、美味しい郷土料理をいただきました。「ふなや」という老舗旅館に宿泊して、翌朝はスーパージェット(高速船)で広島港へ、そこから山口県岩国へ、国際ソロプチミスト岩国主催の講演会です。元々は前日移動の予定で、錦帯橋前の観光ホテルに宿泊、国際ソロプチミストの方々と前夜祭、としていたのですが、大変お世話になっている伊予銀行の頭取さんが松山法人会の会長さんで、その方からの依頼で、前日に松山での講演が入ったため、当日移動となりました。船となるとまた運行状況が気になります。幸い何事もなく時間通り会場入りしました。

 30周年の会合なのですが、30年来初めてホール1階が埋まり、しかも今回は切符も売りやすかった、また、初めて岩国市長が来場を申し入れてきて、しかも公務で忙しく仕事で中座せざるを得ないが是非聴きたい、とのことでした。お会いした市長さん、若く、元気いっぱい、やる気満々で、拉致被害者を救う会のブルーリボンバッジをつけており、真っ当な思想をお持ちの方だと一目でわかります。主催の国際ソロプチミスは女性の会で、女性らしいとてもきめ細かい丁寧な対応をいただきました。日本茶よりウーロン茶、というわたくしのためにご自宅から美味しいウーロン茶をご持参いただいたり、錦帯橋前の観光ホテルの女将には郷土料理の見事なお弁当、それに美味しいおつゆまでご用意いただきました。壇上の素敵な花はわたくしをイメージして飾ったとのこと、同様のイメージで作った大きな花束もいただきました。残念ながら大きすぎて持ち帰りができなかったため、お世話になった担当の方に差し上げましたが、その美しさは目に焼き付いています。まさに至れり尽くせりです。

 こうして、行く先々で新しい出会い、素敵な出会いがあり、人間関係が広がり、人生が広がっています。この歳になって人生がますます広がっているというのも幸せなことです。

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