外国人参政権法案に私も一言 (2000年11月19日)

 

 外国人参政権法案について私も一言。

 この法案は永住外国人に地方参政権を与えるということだから、当事者である私にとって何の損もない話だ。しかし日本にとっては由々しき大問題である。
 
 法案制定を要求する韓国民団系の人々は、過去の被害の代償として、これを要求している。
 これに対応するかのように、政府与党内の推進派も、「過去に迷惑をかけたお詫びのしるしに」という意識で、特典を考えている。

 私が一番解せないのは、参政権という国家原理の根幹にかかわる重大事を、まるでクリスマス・プレゼントのように、軽々と与えるセンスだ。

 私は留学生の日本語教育にたずさわってきたが、もし学生の1人が、「僕は日本で差別されたから、『優』の単位をくれ」と要求したとしたら、私は言下に、「それとこれとは別問題」と断れる。
 そんな筋違いな要求を容れたら、教育というものは根本的に崩壊するからだ。
 
 去年出版した自著『金美齢の直言』の中で、私は次のように述べている。
 「日本と台湾の間で、もし戦争が起きるようであれば、私は台湾人として行動するから、日本の公務員になることも、統治にかかわる参政権を求める気もない」

 日本で生まれた2人の子どもは、一人前の大人になった時点で、彼らの自由意志によって日本国籍を選択し、これを取得した。
 彼らが名実ともに日本人に、それも立派な日本人になることを私は願っている。
 
 私は自分の自由意志で台湾国籍を堅持している。
 だから、参政権を求めないことが、主権国家日本に対する礼儀であり、敬意の表しかただと思う。
 私にとってこれは倫理の問題である。

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