台湾・民進党の蔡英文主席、お見事です。 (2009年12月16日)

 

 台湾・民進党の蔡英文主席が13日から来日しています。昨日15日、外国人記者クラブでの記者会見があり同席しました。多くの話題の全てはお伝えできないのですが、ひとつだけ、「中国の習近平さんが天皇陛下にお会いしたことをどう思いますか?」との問があります。これに対する彼女の答、日本のみなさんもぜひ参考にしてほしいと思います。

 「かなりアグレッシブ」という言い方でした。つまり、押しつけがましい、ある意味では強権的、図々しい、礼儀をわきまえない、まあそこまでは言わなかったですが、「アグレッシブ」という言葉で表現していました。日本の慣習、伝統、それにプロトコルという言葉でしたが、外交的な習慣、マナー、それらを無視したごり押し、中国のこういった、ある意味では自分の都合だけを考えて、何が何でも自分の思ったことを相手にうんと言わせる、わがままで、一方的で、強権的な要求がこうしてまかり通ってしまった、それはやはり問題だ、というようなニュアンスのことをもう少しソフトに述べています。そして、こういったことは今回限りではない、また起こりうる、日本だけでなく他の国に対しても起こりうる、と明言しています。台湾・野党のリーダー蔡英文さん、なかなかお見事です。

 質疑応答も、最初の20分程度のスピーチも全て英語でした。イギリス留学経験を持つとはいえ、台湾生まれ、台湾育ちの彼女があれほど見事で美しい英語を自由自在に使うことを初めて知りました。いつぞやの国連での鳩山由紀夫さんの原稿棒読みの、発音もよくない英語スピーチを、英語ペラペラとおだてる人もいますが、彼女こそ素晴らしい、日本人ジャーナリストからも英語での質問がありましたが、発音も、流暢さも段違いでした。内容もお見事、英語もお見事、とても嬉しい気分になった記者会見でした。

 来日された13日日曜日には、台湾の同郷だけが集まっての蔡英文さん歓迎夕食会があり、今月5日の台湾統一地方選での支持回復ぶりが報告されています。得票率で民進党が45%、国民党が47%とかなり接近した戦いで、台湾人の意識も少々上がったということです。これらの台湾のニュースをインターネットなどでぜひご覧ください。

 先週8日火曜日は山形県東根市民立大学「タントまなべ学園」の開講式での講演でした。この市民立大学、とても丁寧に企画されています。好奇心を多方面から刺激する「ゼネラルコース」、過去・現在・未来を語る「東根コース」、ものづくりを科学する「テクノロジーコース」、時代を生きる女性に学ぶ「マインドコース」とあり、今回は全コース合同の開講式、ちなみに3月の合同閉講式での講師は三宅久之さんです。さくらんぼ生産量日本一を誇るこの町、いまはラ・フランスやリンゴの収穫もほぼ終わり農閑期に入ろうとしています。わたしが呼ばれる多くの地方はいつもそんな時期、さくらんぼのシーズンじゃなくて残念です、と言うと、送ります、と言ってくださいました。楽しみです。

 9日水曜日は高市早苗さんの激励会です。高市さんの選挙区は奈良県なのですが、東京での後援会でもたくさんのかた、しかも企業関係者のかたが多く参加して、びっくりするほどの盛会でした。森元首相、安倍元首相もお見えになり、とても盛大な集まりとなっています。これからはスケジュールの許す限り、いままでお付き合いのある自民党議員のパーティにはなるべく出席するよう心がけるつもりです。

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