働くしかない後期高齢者です。 (2009年10月14日)

 

 台風18号が日本列島を直撃した先週、8日の三重県伊賀市での講演が延期となり、あきらめていた中川昭一さんのお通夜でのお焼香ができました。8日、9日ともに講演の予定が入っていて、お送りしたお花でせめてものお別れを、としていたただけに思いがけない弔問となりました。出かけるとき娘から「ママに来てほしいのよ」と泣かせるようなことを言われています。中川さんのこと、その思いを今月発売のWiLL12月号に書きたいと考えていますが、まだどうなるかわかりません。掲載されましたらぜひお読みください。

 台風が近づきつつある7日水曜日、東京の玉川学園での講演でした。雨風のなか、学園の保護者の方々が次々と集まり、申込者全員というわけにはいかなかったようですが、悪天候のわりにはたくさんの方にご来場いただき、とても熱心にお聴きいただきました。学園の立派なホール、以前地元青年会議所主催での講演があり、これで2回目です。今回は学園主催ということで、広大な学園内を車でご案内いただきながら、学園資料室などを見学することができました。

 美しい丘陵地帯であったこの地を、"理想の学園都市"にしようと40万坪の土地を購入し、その半分を宅地として分譲、半分を学園にしたそうです。キャンパスが東京ドーム40個分以上あるという広大さ、新宿から30分ほどという利便性、これだけ見事な教育環境はあまり思い当たりません。早稲田のようにごちゃごちゃした大学に通ったわたくしには、比較しようもないといった感すらあります。

 台風が東京を過ぎ去った9日金曜日は、またまた松山での講演です。予定では、8日は三重県伊賀市の後に大阪で宿泊し、9日に大阪から松山に飛ぶということでしたが、8日東京で、9日に東京から松山に飛ぶこととなり、8日夕方に講演担当の方がチケットを直接届けてくださいました。スケジュール変更には、わたしも気をもみましたが、それ以上に担当の方が大変だったと思います。

 9日の松山は、台風一過とてもよい天気、四国4県の町村議会の方々の集まりで、会場は武道館でした。この武道館が素晴らしい。巨大な木組みと石垣が目を引く、木材をふんだんに使ったとても個性的な建造物で、木材は県産材、石垣は大島石、とあらゆるところに県産品が使われているそうです。木造で、靴を脱いで上がることになっていて、とても清潔で、綺麗に維持されています。いろいろなホールを見てきて、立派なホールも含めて作りは似ているのに対してたいへんユニークなこのホール、とても印象的でした。

 10日土曜日は週刊女性自身から、美智子妃殿下と同じ昭和9年生まれということで取材を受けました。かたい雑誌での登場が多いわたしとしては、女性週刊誌での登場はめったにない貴重なチャンスです。どの程度の記事になるのかは分かりませんが、10月20日発売号に掲載予定のようです。11日日曜日はWiLLとの打合せ、12日月曜日は日本テレビ 「太田光の私が総理大臣になったら...秘書田中」の収録と、この3連休なにかと仕事が入っています。

 働くしかない後期高齢者ですが、とても充実しています。「高齢者は働くことしか才能がない」という発言でバッシングを受けた麻生首相(当時)、これは高齢者を馬鹿にした言葉ではなく、高齢者になっても働く意欲、働くチャンスがある社会は素晴らしく、働くことで社会とつながっている高齢者もまた素晴らしい、と考えるべきです。表現方法は別としても内容はきわめて真っ当なこと、それでバッシングをしていたメディアが、こと現与党のこととなると内容がおかしくても何も言わない、それはフェアではありません。

 日曜日のサンデージャポンで、与党の政策に対して「まだよちよち歩きの赤ちゃんなんだから」、大目に見てほしい、育てなきゃいけない、というようなことをコメンテータが言っていましたが、冗談ではありません。大切な国政を「よちよち歩きの赤ちゃん」に任せるわけにはいきません。しかもそんなばかげた発言をだれも咎めない。それがまた不思議なのです。こんな発言、絶対に許せません。それを簡単に見逃す、それがいまの風潮なのです。

 鳩山首相が「未知との遭遇ですから」と、大目に見てください、ともとれる発言をしても問題にしない。政権を担う人にそんなことを言ってもらっては困ります。これがかつての麻生さんだったらまたバッシングだったでしょう。全くフェアではないのです。

 日曜日、ふと窓ごしに外を見ると綺麗な富士山、しかも8合目ぐらいまで白いものがかかっています。え!、こんなに早く初冠雪、と思っていたら例年よりも8日遅れの初冠雪だそうです。冠雪で姿を変え、美しくなった富士山、そんな季節となり楽しみが一つ増えました。

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