創立190周年の伝習館高校 (2013年11月05日)

 

 31日、創立190周年の伝習館高校での記念講演でした。福岡県柳川市にある県立高校、旧柳川藩の藩校に始まるので創立190年、我が母校早稲田でさえ数年前だったか125周年を祝ったばかり、190年というのは藩校でもなければ無理でしょう。伝習館を立ち上げる前から藩でのいろいろな教育があって、実は300年ぐらいの歴史があるようです。さすがですね、柳川市の人たちがこの学校をどれだけ大切にしているかが、檀上に立つとよく分かります。学生がみんなピシーーーとしていて、私語一つない、今の高校生にしては本当にお行儀良く真面目、素晴らしい学校の雰囲気がよく伝わってきます。

 11年前に、卒業生たちの年1度の会合に呼ばれたことがありましたが、そのときは、藩主邸だったという「御花」という宿に泊まり、忘れもしません、そぼ降る雨の中で川下りにつき合っていただきました。それよりも前になりますが、鰻をわざわざ食べに行ったこともあります。ちょうど川ざらいだったので川下りはできませんでしたが、一番大切な北原白秋記念館は見学できました。お雛様の季節だったので、「さげもん」というなかなか面白い飾り付けも初めて見物しました。

 1回目が鰻、2回目が卒業生会合での講演、そして今回の3回目が伝習館190周年のお祝いでした。素晴らしい学校、今でもこれだけきちっとした教育をしている高校があるのです。わたくしの話しを最初から最後まピーンと背筋を伸ばして、私語一つなく聴いてくれて、とても嬉しく思いました。

 翌11月1日は佐賀県神埼市での講演でした。この日は教育の日で、毎年式典を開催しているという教育熱心な地方自治体です。聴講の申し込みが多く、締め切った後も問い合わせが続いたとのことで、会場は満員となっています。「次代に伝えたい美しい日本の心」というタイトルで講演しましたが、最終的には将来の納税者たるように子どもを育てることが大切、との話に神埼市の市長さんが喜んで、これで税収が増えるかもしれない、とおっしゃってました。可笑しかった。ちなみに伝習館での講演タイトルは「幸運の女神に後ろ髪はない」、チャンスは誰の前にも舞い降りるが、それを捉まえるためにはReadyでなくてはいけない、そのために学ぶのです、というお話をしています。

 神埼市での講演会場は福岡空港から車で1時間ほど、往復を神埼市の方に送迎いただきました。帰りは福岡から名古屋中部空港へ、そこから定宿の名古屋マリオットアソシアホテルへ行ってチェックインしています。このホテル、ビュッフェがとてもいい、という話を時々していますが、前任の総支配人がビュッフェをレベルアップするために、とりあえず入ってすぐの目の前でオレンジを搾るようにしたのです。搾る機械が置いてあって、オレンジが積まれ、搾った後のオレンジの皮もその場にあります。間違いなくフレッシュジュースだということがだれにでも見える。今話題となっているホテルのメニュー問題で、頭に浮かんだのがこのフレッシュジュースでした。このことを総支配人に伝えたら喜んでくれて、良かったねマリオット、と言うと、実は5月に中華のところで海老の名前が違っていたのですぐに改めました、とのことでした。

 話題となったザ・リッツ・カールトン大阪はわたくしの定宿です。いろいろ言われていて、電話がなかなかつながらないほど、文句の電話が入っている様子、普段足を踏み入れたことのない人が、ここぞとばかりにバッシングして、電話で文句を言うというのは、なんか人間性を疑ってしまいます。わたくしは、ルームサービスや料理が良くなければその都度はっきり言います。問題があればその場で指摘すればいいこと、客がホテルを育てるという一面もあるわけで、それをですよ、行ったこともないホテルにクレームをつける、文句の電話をばんばんばんばんかけるっていうのは、「暇!」としか言いようがありません。もちろんホテルはホテルで信用をしっかり守るような、緊張感ある営業をすべきでしょう。わたくしの定宿です、これからも贔屓にしていきます。

ページトップへ