おわら風の盆 (2013年08月28日)

 

 8月は比較的暇な時期、それでも週末になると何かと仕事に出かけています。24日土曜日は富山、翌日曜日の講演に向けての前泊です。ちょうど「おわら風の盆」の時期、本番は9月1日、2日、3日の3日間ですが、前夜祭が8月20日から開催されています。見に来る人がとても多くて本番3日間だけでは収容しきれない、ということからの11日ほどの前夜祭のようです。11ある町内が順番に担当して、観光客のために風の盆の踊りを披露します。わたくしが行った24日は2つの町内が当番でした。前日は大雨でキャンセルだったそうです。

 風の盆の八尾町は富山市内から車で15分ほど、車から降りて坂道を登った小高いところに会場がありました。ちょっとした広場で、沢山の人が踊りを見ています。保存会の会長さんにご案内いただき、主催者の方々が集うテントのあるとてもいい場所でゆったりと見物できました。その後は通りを練り歩く町流し、これは見物場所を変えて、今度は会長さんのお店兼お住いの2階、これがまた最高の場所なのです。お店は福鶴酒造という老舗で、何と「風の盆」というお酒を作っています。そんな本家本元での見物、一度は、と長いあいだ思っていた「おわら風の盆」、前夜祭ではありましたが、いいところから見ることができてとても幸せでした。

 ちょっと哀愁をおびた歌で、男女別々のグループが踊ります。2つのグループがときには絡み合って、哀愁漂う中にも、少々色っぽい、そんな踊りでした。数年前にテレビでとり上げられたり、いろいろな作品ができたりして話題となり、沢山の人が集まるようになったのです。でも小さな町ですから、宿泊施設などほとんどなく、どうしてもバスで来て、バスで帰るだけで、宿泊したとしても富山市内、といった具合で、富山県全体での経済効果はあっても、この八尾町での経済効果はあまり望めない、とのことでした。そこで、わたくしは沢山のお酒を購入しました。ご案内いただき、いろいろと特別なご用意をいただいたことへの感謝の気持ちを込めて、純米酒「風の盆」を。

 2階で見物しているときに、その広間におられた方が突然近づいてきて、金沢の宣伝してくださってありがとうございます、とおっしゃいました。金沢から観光でいらしたのです。「たかじんのそこまで言って委員会」で加賀友禅のストールや金沢の話しをしたのをご覧になっているんですね。わたくしを見つけて、我慢しきれずにわざわざ近くまで来てのお礼の一言でした。風の盆を見ながら金沢の方からお礼を言われるなんて、不思議な縁です。嬉しいやら、おかしいやら、恥ずかしいやら。行く先々でのふれあいを大切にして、機会があればその町の話しをさせていただく、それがいろいろとお世話してくださるみなさんへのささやかな恩返し、と考えています。

 翌日曜日は、北日本新聞社主催の「まんまる女性倶楽部」という女性だけのクラブでの講演でした。年4回講演会があって、今回は2回目、ANAクラウンプラザホテルの大きなホールにいっぱいの女性、壮観でした。「たかじんのそこまで言って委員会」をご覧になっている方が多く、わたくしも、聴衆もノリノリで、とても楽しい講演となりました。

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