ヨーロッパでのオペラ巡り (2013年06月18日) |
大変なご無沙汰でした。2週間ほどヨーロッパを回ってきました。そこで感じたことがたくさんあり、次々回ぐらいの月刊ウイルになるかと思いますが、そこで書くつもりです。掲載されましたら、ぜひお読みください。
5月30日に成田空港からロンドンヒースロー空港へ行き、日本から来た4名の人たちとホテルで合流して、その日はソーホー、チャイナタウンで一緒に夕食、翌日、懐かしいナショナル・ギャラリーに出かけ、夜はレ・ミゼラブルを観劇しました。翌々日はロンドン最終日、夕方の移動なので、それまでの間にテート・モダンに出かけ、その後みんなでお茶を楽しみ、解散となりました。1組のカップルはその日に日本へ、他の人たちは翌日日本へ、わたくしはベルリンへ、と別れたのです。
ベルリンはブランデンブルク門近くのケンピンスキーという立派なホテル、門を間近に眺めながらゆっくりいただく朝食はちょっと優雅でした。あいにく天候が悪くあまり出歩きませんでしたが、もともとオペラが目的ですから。観たのは椿姫、だいたいどこのオペラ劇場でも新しい演出になっていて、昨年ニューヨークのメト、メトロポリタンオペラハウスでの椿姫はクルチザンヌ(高級娼婦)とは言えない演出でしたが、それでもまだましで、今回はまるで操り人形、とても感心できる演出ではありません。でも音楽は変わりません、ソプラノもかなり良くって、音楽は堪能できました。
観ながら、ゼフィレッリという演出家を懐かしく思い出していました。豪華絢爛な舞台を創る素晴らしい演出家です。そんな中、やはり「ゼフィレッリ・・・」という名前が隣から聞こえてきて、ああ、この人もオペラが好きなんだ、などと考えていると、やがて話しかけてきました。ドイツ南部に住むイタリア人で、この椿姫のためにわざわざ出てきたそうです。この人のお勧めは、ベローナに行きなさい、アイーダがいいよ、でした。その通り、ベローナの野外劇場でのアイーダ、一度は行きたいのですが、なかなかチャンスがありません。
ベルリンに3泊、次はミュンヘンで3泊、その後ドレスデンに3泊、地理的な順番ではドレスデンが先なのですが、わたくしのオペラ観劇の都合でこうなります。最後はフランクフルトで1泊、ここからの成田行きJAL便は夜なので、泊まらないでもドレスデンからの乗継で十分帰れますが、いつものように万が一のことを考えて宿泊としました。泊まったのはビラ・ケネディというホテル、いやー、これが良かった。他の3都市はケンピンスキー系列でしたが、ここだけ違います。小ぢんまりとした、とてもいいホテルで、思いがけない拾い物となりました。
今回、何よりも良かったのは2週間の長旅を無事に終えたことです。ロンドンから先は、荷物を引きながらの単独行動、何事もなくほぼ順調に行って無事戻った、というのは素晴らしいこと。わたくしほどの高齢者で、しかも女一人での旅はおそらくいないでしょう。定年退職されてご夫婦お二人で個人旅行というのはありましたが、ほとんどはツアー旅行、ドレスデンで同じホテルに宿泊した人たちも、音楽の追っかけツアーでした。無事に戻った、それが最大の収穫と言えそうです。
6月27日(木)15時からの早稲田大学大隈大講堂での講演の告知ビデオです。都合のつく方はぜひ聴講ください。
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