賑わうアウトレット (2013年03月20日)

 

 ちょっと一息つくようなスケジュールのなかで、15日は高梨英次郎リサイタルに出かけました。代々木上原の小さなホールでの、こじんまりとしたいいリサイタルでした。二期会に所属する若いテノール、友人の息子さんですが、なかなか声量があり、小さいながらも音響効果の良いホールでの楽しいリサイタルです。大好きなリゴレットから、公爵のアリアを2曲、"あれかこれか"と"女心の歌"、その後がわたくしの一番好きな四重唱となるのですが、これをピアノ演奏で表現しています。とてもよかった。23日から本屋さんに並ぶ曽野綾子さんとの対談本「この世の偽善 人生の基本を忘れた日本人」の「はじめに」でリゴレットの重唱に言及し、「見事な重唱のハーモニーと反比例して、この世の現実はかくも不協和音にみちている」と書いています。本の発売直前にその曲を聴くチャンスがあって、とても幸せな気分になりました。

 16日は名古屋で、長島のアウトレットに出かけました。車を出していただく方とその友人の2人と名古屋マリオットホテルのロビーで4時に待ち合せて、さらにそのマリオットに就職したばかりの我がJET日本語学校の卒業生を連れての4人で。アウトレットは大変な賑わいでした。息子が名古屋にいたころ、今回同様週末に、ときどき連れて行ってもらいましたが、これほどの人出は初めてです。春休みということもあるのかもしれませんが、やはりみなさん「ちょっと景気回復」の気分なのでしょう。人の気持って面白いもので、少し上向きなんで、少し買物をしてもいいかな、て、そんなことのような気がします。でも、いつものロロピアーナは相変わらずで、買ってるのはわたくしだけ、といった様子でした。買ったのはめちゃくちゃ素敵なストール、少々値が張りましたが、思い切って。まず、「たかじんのそこまで言って委員会」で使わせていただきますので、どうぞお楽しみに。

 8時ごろホテルに戻って、卒業生の就職祝いを兼ねて、日頃大変お世話になっているホテルの方お二人をお誘いして、6人で鉄板焼きの那古亭で夕食、料理長さんがとても気遣ってくださり、牛で1本しかないひれ肉、そのど真ん中のシャトーブリアン、しかも飛騨牛、をご用意いただきました。美味しかったこと、美味しかったこと、本当に楽しい夕食となりました。

 翌17日は犬山市での講演、主催は犬山国際交流協会です。チケットがよく売れて、問合せがずっと続き大変だった、とのことで大入り満員、主催者も大変喜んでくださいました。美齢塾の塾生も遠方から駆け付けてくれて。犬山青年会議所からは素敵なコサージュが届きました。ありがとうございました。

 犬山に向かう名古屋駅で、改札までホテルの方にお送りいただき、そこからホームへ行くのに荷物を持って階段を降りていたとき、下から上がってきた子が「あ!金美齢さんですか」って言うので、すかさず、「荷物持って」と。すごいですね、ばあさんなものですから、高飛車に頼んで、荷物を持ってもらいました。大学生だそうです。ご褒美に名刺を差し上げました。

 ホームでは、30分間隔ぐらいの主な電車は掲示板に出るのですが、その間に何本も電車があって、しかも同じホームでも行く方向が違うので、電車が入るたびに目を凝らして行先と種類を確認する必要があります。漢字の読めない、外国人などには至難の業です。名古屋駅で往きの電車と、帰りのミュースカイとやらの座席指定切符を買ったとき、窓口のお兄ちゃんが往きまで指定席をさっさととってしまったのですが、待っていたホームの場所は普通車両でした。席が空いていたのでそのまま普通車両で犬山まで、指定席の350円は名鉄に寄付する格好となりました。ちょっと悔しい。

 帰りは塾生たちが同行してくれました。ありがとう、おかげで、無事東京に戻り夜の約束にはちゃんと間に合うことができました。若い人たちに助けられての、なかなか素敵な週末でした。

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