曽野綾子さんとの対談本 (2013年03月29日)

 

 24日の「たかじんのそこまで言って委員会」をご覧になった方もたくさんいらっしゃるかと思います。やしきたかじんさんが復活されて本当に嬉しかったです。1年2ヵ月というかくも長き不在を経て元気にお戻りになり、番組が活気づきました。三宅さんがお亡くなりになり、辛坊さんが手術をされた、そんな中での復帰、まさにこの番組の再出発とも言える日となりました。視聴者のみなさまも我慢強くたかじんさんのお帰りをお待ちいただき、本当にありがとうございました。感謝申し上げます。

 この番組でも紹介いただきましたが、曽野綾子さんとの対談本「この世の偽善 人生の基本を忘れた日本人」(PHP研究所)が23日に発売されました。インパクトのある装丁で、内容も濃く、最強の意地悪ばあさん二人の対談、って誰かが言っているようです。早速読んだ美齢塾の塾生から感想が寄せられました。掲載しますのでぜひお読みください。

 本コラムをお読みの方々は、わたくしの意見や行動に共感、あるいは少なくとも興味をお持ちだと思いますので、この本をぜひお読みください。はっ!、と気付くことが多い、と読んだ方からの感想をいただいております。それなりのエネルギーを使ってこのコラムを続けていますが、本をお買い上げいただくということでの参与をいただければ、続けている甲斐があるというものです。いくばくかのお金を使ってお読みいただく、そんなかたちでこのコラムをご支持いただきたい、と強く願っています。

 日本で一番おっかないばあさん二人、かもしれませんが、曽野綾子さんは実に誠意のある優しい方です。この本に手間暇かけた編集者二人とわたくしを三浦半島の別荘にお招きくださいました。京急に乗って、我が家からは2時間強、ちょっと遠方とはなりますが、とてもいいところ、すぐ目の前に海が広がっています。お天気も良かったし、とても素晴らしい日を過ごさせていただきました。

 予定よりも1本早い京急で行ったのですが、すでに駅でお待ちいただいていました。前もっていろいろと考えていただいていて、まずはお買いもの、市場にご案内いただきました。これはおそらく、地元にお金を落としてほしい、というお気持ちもあるのではないか、と推察して盛大に買い物をしてきました。曽野さんがいつも刺身をお買いになっているというお魚屋さんでは、大トロ、中トロ、赤身を買いました。これがなんと1万7千円、決してお安くはなかったのですが、曽野さんが週3日は滞在しているという、半分地元ともいえる市場での地域貢献です。その他にもいろいろと買物をしてまいりました。

 古い友人である鳥居民さんがお亡くなりになり、27日はお別れの会でした。横浜で育ち、ずっと住み、横浜を心から愛した民さん、会場は伝統のホテルニューグランドです。昔、フランス料理を食べにわざわざ出かけたことがあるホテルで、ちょっと懐かしい。参加されたのは100人ほど、親戚の方、小学校時代の友人たち、東京や横浜に在住されているみなさんが集まって、格式ばらない、和やかな、民さんらしいお別れの会でした。

 産経新聞の安倍日誌でご存じの方もおられるかもしれませんが、24日は安倍総理大臣との会食でした。家族全員、わたくしも入れて総勢10名をご招待いただき、フランス料理を楽しみながらの和気あいあいとした、アットホームな夕食を楽しみました。あのお忙しい総理が2時間近くも、わたしたちとゆっくり歓談され、すっかりリラックスされたお顔つきでお帰りになったのです。我々家族としても素晴らしい一夜で、こんなざっくばらんに接してもいいものなのか、と思うほどの愉しい会食でした。

****** 対談「この世の偽善」を読んで(美齢塾塾生) ******
 黒い表紙に白い文字、「この世の偽善」...我らが金美齢先生と曽野綾子さんの対談。

 この本を前にして、怠惰な日常生活を送っている私は背筋がぴぃ~んと伸びるような緊張感を覚えながら、表紙の扉を開けることになりました。(以前にメルマガでどなたかがお二人のことをおっしゃっていましたよね、最強の意地悪ばぁさんコンビ....って。最強は確かですね)

 お二人の話の説得力が大きいのは実体験に基づいていらっしゃるからだと、今さらながら実感させられました。

 金先生は常々「私は自分が見たり聞いたり、実際に経験したことをもとにして自分が考えたことしか言いません」とおっしゃっていました。そして、曽野綾子さんもアフリカを初め世界中を旅し、想像を絶するような過酷な体験もされ、それらの活動とともに言の葉を紡ぐお仕事をしていらっしゃいます。沖縄の現地に赴き、緻密な取材をして書かれた集団自決問題に関する御著書は、あのノーベル賞作家が現地に行くこともなく伝聞だけで書いた本とは比べものにならない説得力を感じさせてくださいました。

 お二人の戦争体験はとても興味のあるお話で、私も知らないことが多く、大変勉強になりました。そして、金先生「反戦を目的に当時の話を語ることは......その時代を暗黒一色に塗り込めようとする感じが全くフェアじゃない」......納得し賛同するご発言です。つい先日も、大阪のテレビで「大阪大空襲を語り伝える会」が紹介され、「戦争の悲惨さと残虐さを語っていかなければ、また戦争が起きてしまう」という彼らのなんとも短絡的で無邪気な発言を、ただただ感傷的に伝えていました。.....(そうそうまさに田嶋先生的発想ではないかな~)戦争がなぜ起きたのか、当時の日本人がどう思っていたのか、今の日本の周辺国がいかに軍事力を増大させている好戦的な国か、....過去と現在、戦争を語る時に考慮すべきことはほかにもたくさんあるのに。

 偽善と綺麗ごとが蔓延する今の日本で、それらを象徴するともいえるのは、生活保護問題です。ここ最近急激に保護費が増大したとのことです。これに関しては印象に残っていることがあります。生活保護をもらう為のHow To 本を書き、自民党が政権を失うことにも大きく関わった日比谷公園の派遣村を作った、後に民主党政権時にもとめられて内閣府参与になって官邸に入った、あの湯浅誠氏に「たかじんのそこまで言って委員会」で金先生はおっしゃいました、「あなたのような人が日本をダメにしているのよ」.....素晴らしい!!

 最近、偽善とは真反対の心温まる出来事がありました、WBCの日台戦です。一人の日本人のツイッターからあっという間に大勢が賛同して東日本大震災時の台湾の援助に感謝しお礼をしよう、という話。....台湾の方々も立派でしたね、試合終了後のマウンドでの選手たちのお礼のお辞儀。試合後の監督さんのコメントにも感激しました。安倍政権も震災の慰霊祭で、中国からの圧力にめげず、台湾の代表の方に昨年とは違って「礼を尽くす」対応をされました。

 そして、この本で紹介される「いかなる運命からも学ばない時だけ人はその悲運に負けたことになる」という言葉......この言葉で私はとても励まされ、勇気をいただいたような気がします。人生っていろんなことが起きます、辛く苦しいことも...でもその体験から逃げずに学ぶことによって、私たちは人生に負けないことができる....。なんと救いのある、暖かい言葉でしょうか。

  金先生、たかじんさん復活の番組での素敵なストールはあのロロピアーナですか、とても綺麗な春の色合いで洋服とマッチしてオシャレな金先生、流石です。とても79歳のお誕生日を迎えられたばかりの方とは思えません。銀座の高級バーのマダムは先生にぴったりです、颯爽とした身のこなしで....物知りで機知に富み、会話が楽しくて、時にピシャリと殿方を叱り、今からでもいかがでしょう....。

 ただ申し訳ありません、曽野綾子さんの芸者さんは、イメージわきません。....すべてをお見通しで、お話をするのに緊張しそうです。

 最後に世間の風潮に抗してこの本を無事に出版されたPHP研究所に感謝します。

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