日本の底力 (2011年12月12日)

 

 今年最大の仕事のピークが今月3日でひと段落して、10日土曜日の福井県美浜町での講演も終わり、あとは熊本と岐阜です。たけしのガチバトルで原発問題の番組を作る、ということでお話があったのですが、自信を持って発言できないので辞退しており、今月の後半はちょっと余裕、年末は台湾となります。

 美浜町は2回目、今回は町主催の人権週間での講演でした。講演前日、往きに新幹線から見事な富士山を眺めています。東京を出るときには曇っていたのですが、しだいに晴れてきて、富士山が近づくころは素晴らしい青空、それはそれは見ごたえのある風景、今年一番の富士山でした。わたくしが乗るのはいつもD席、窓側で富士山を独り占めできるからです。でもこの日はD席が取れず、それが残念ではありましたが。

 もう10年以上前のこと、敦賀での講演で初めて福井県に足を踏み入れました。まだいまほどは忙しくなく、行くところも新幹線が停まるようなところがほとんどでしたので、在来線の敦賀駅に降り立ったとき、その駅の古めかしいたたずまいに、昔懐かしい、といった印象を受けたのを覚えています。今回の美浜町は敦賀駅で下車してあとは車、駅は以前のままでした。懐かしい思いをいたしました。

 美浜町はさほど遠方ではないのですが、美浜町から敦賀駅へ、さらに米原駅、名古屋駅と乗り換えがあって気分的には遠いところ。今回は、米原からはひかりで東京まで乗り換えなしでした。米原で乗車すると、いつも空いているグリーンがかなりの混みよう、どうもツアー客のようです。添乗員の若い女性が頻繁にやってきて、いろいろなことを伝えたり、要望を聞いたりしています。大人数で、添乗員がこれだけ懇切丁寧にアテンドしている、ツアー客も一味違う感じで、興味津々、目が合って笑顔で応えていただいたご夫婦におききしました、どちらに行かれたんですか、って。

 近畿ツーリスト主催で、横浜港から飛鳥で神戸港へ24時間ほどの船旅、有馬温泉で泊まって、帰りは新幹線グリーン、というツアー、お一人安くて17万円、高い人は30万円だそうです。参加者は何と200人、お話をしたご夫婦のご主人、僕は78歳、手術をしてちょっと悪いところを切ったので、100歳まで生きます、とお元気そのもの。いやー、日本の底力、まだまだ大したものだ、と感心しながら東京に戻ってまいりました。

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