ロードの旅 (2011年01月28日)

 

 先週18日火曜日はJET日本語学校の教職員が集まって新年会、わたくしの行きつけのレストラン、コム・シェヴで美味しいフランス料理をみんなと楽しみました。翌19日水曜日は毎週定例の教員会議、久々の出席です。

 20日木曜日からが前回予告したロードの旅、初日は佐世保でした。羽田空港から長崎空港へ、南への便なので安心、と思っていたらいきなり遅延、機材が秋田から来るのです。羽田南ウイングで表示された唯一の遅延便となり、波乱のロード幕開けとなりました。

 携帯を持たず、「No news is good news.」で普段通しているわたくし、大急ぎで公衆電話に駆け寄り、飛行機が遅れます、と担当者に連絡しました。担当者は主催者と連絡をとり、講演時間を30分ずらす、帰りの便がなくなるので宿泊し翌早朝次の講演先へ移動、などと大騒動したのですが、幸いその後遅れを徐々に取り戻し、結局10分遅れでの講演開始となりました。

 講演の最初で、お集まりの皆様に遅れたことを謝りました。私のせいじゃない、という言い分もあるかもしれませんが、お客様を待たせたことには変わりないのです。やはり「申し訳ありません」という一言が必要でしょう。佐世保から長崎空港に戻り、今度は名古屋、中部国際空港へ、常宿のマリオットにチェックインしました。

 21日金曜日はマリオットでの講演、これは滅多にない、ここ10年来名古屋で何回も講演していますが、これが2回目ぐらいです。どうもマリオットの会場費が少々高いらしい。ですから名古屋での講演というと、駅前にあるこのマリオットではなく、駅から微妙な距離にある周辺ホテルとなります。タクシーでは近すぎるし、歩きでは遠い。まあ、タクシーということにはなるのですが、千円でお釣りはいりません、という乗り方になってしまいます。この日は、そんな気苦労なしで会場へと向かいました。講演終了後新幹線で福岡へ、名古屋駅前なので飛行機よりは新幹線、と考えたのですが、3時間半ほどの乗車時間はやはり長かったです。

 22日土曜日、福岡から八女へ、ここではちょっとしたアクシデントが。講演が終盤にさしかかったとき、演台の置時計を見ると3時半、すでに終了予定時間です。え!!、何でこんなに時間が立つのが早いの、と思いつつ大急ぎでランディングして控室に行くと、部屋の時計はまだ3時15分、20分近くも早く終わらせてしまいました。置時計が進んでいたのが原因でしたが、聴いていた人は、金さんずいぶん手を抜いたなぁ、と思っているかもしれません、責任を感じてしまいます。

 そんなことがあったにも関わらず、有名な八女茶をいただいたり、めったに見ない大輪の薔薇が3本入っている実に見事な花束をいただいたりしています。この素敵な花束、何としても家に持って帰ろうと、その後数日間持ち歩き、無事家に飾りました。八女から福岡に戻り、日航ホテルに連泊です。

 23日日曜日は島原へ、諫早経由で3時間ほど、これもかなりの長時間でした。島原市市制施行70周年記念事業での講演、そんな節目にお呼びいただき光栄です。こんな人出は滅多にない、というほどの大入りで、主催者にとても喜んでいただきました。

 島原からは長崎空港へ、この移動が1時間半、とにかく時間がかかります。そこから再び中部国際空港へ、小さな飛行機でファーストクラスもJシートもプレミアムもありません。3人がけの窓側の座席、小柄なわたくしでも窮屈、その上隣に座ったのがメタボの若い女性、「もう少しダイエットしたほうがよろしいんじゃないですか」と言いたいほどの圧迫感、でもそんなことを言ったらとんでもないことになる、じっと我慢のフライトでした。

 中部国際空港からはミュースカイという名鉄特急、名鉄名古屋駅まで29分、これは便利、中部国際空港の利便性再発見です。この特急で、目の前のボックス席に白人夫婦がこちらを向いて座っていて、その対面座席に座った2人の日本人女性が英語で話しかけています。英語の上手下手はともかくとして、一生懸命コミュニケーションをとろうとしており、賑やかに笑ったりして。その女性がふと振り返ったときにわたしを見て、あ!、金さん、と声を出し、三河安城ロータリークラブの講演を聴きました、と言って挨拶してくれました。さらに「この方はウィーン・フィルハーモニーのコンサートマスターで、セントレアホールでの公演の帰りです」と紹介してくれたのです。

 そこで彼にいきなり「数年前の地中海クルージングでウィーンフィルとご一緒しました。楽しかったですよ」と英語で話しかけると、「いやー、僕もいましたよ。楽しかった。去年は北海で、次は何とギリシャですよ」とのこと、偶然出会ったウィーンフィルのコンサートマスターと地中海クルージングの話題がちょこっと出る、いやみ、だったかも。

 24日月曜日は四日市へ、名古屋駅から桑名経由、その先には伊勢があります。わたくしが講演活動を始めたごく初期のころ、この沿線最初の講演が四日市でした。今回の講演会主催は松阪に本店のある第三銀行、お土産に松阪牛をお送りいただきました。美味しくて、ボリュームたっぷり、すき焼きにしてみんなでおなかいっぱいいただきました。ありがとうございました。今回のロードはこれで終了、5日ぶりに東京に戻りました。

 25日火曜日は久しぶりの事務所、溜まった仕事が次から次へと、さらに3時からは"よしりん"こと小林よしのりさんとの対談、本になる予定で、日本国籍をとった新日本人6人に聞く、という企画だそうです。よしりんが指定したトリがわたくし、大変光栄です。今週のロードは2泊3日、真ん中が雪国・福井、果たして順調に進むか否か、はらはらどきどきの旅となりそうです。

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