ひたすらインプットの5月 (2014年05月30日)

 

 5月もやっと終わろうとしています。今月は珍しく仕事があまりなく、1ヵ月間ヒマでした。とはいうものの、ヒマを持て余すということはなく、遊興三昧というか、日頃のアウトプットを補うかのようにたくさんのインプットがありました。

 ゴールデンウイークは極力動かないようにはしたものの、それでも5月2日の神戸での講演後、宝塚に出かけました。今年100周年の宝塚の歴史に敬意を表して、大劇場での観劇です。100周年記念公演は、定番のベルばら、オスカル編、宝塚のトップスターは男役です、その男役が最も輝くオスカル編でした。宝塚はめったに観ません、というかそれこそ一生で数回、ここ数十年でわずか1回きりですが、100周年、しかも定番中の定番ということで、観に行きました。

 華やかな舞台で、お約束のレビューあり、ボレロあり、ラインダンスあり、最後には大階段、1時間ほどですか、これぞ宝塚レビュー、そんな体験でした。でも、これではまるかというとそうはなりません。席は1列目、コアのフアンが座り、スターと目と目を合わせてのアイキャッチをするような席です。お願いして無理やりとっていただいたチケットでした。隣の二人は宝塚市出身で通い詰めているとのこと、何でも訊いてください、ととても親切にいろいろ教えてくださいました。

 翌日は歌舞伎座、まさに「今日は三越、明日は帝劇」の有閑マダムのようです。この歌舞伎がまた良かった。なかなか素晴らしいゴールデンウイークでした。詳しくは、来月20日発売の月刊「北國アクタス」7月号(北國新聞社)に書きましたので、ぜひお読みください。

 5月は台湾に2回も帰りました。1回目はゴールデンウイークが終わった直後、人波がスーッと引いたそのときで、人が少なくてとても良かった。7日から10日までの3泊4日、学生運動の余波を直接見たり、聞いたり、また、この年末の台北市長を始めとした、代表的な都市の市長選挙の状況も直接見て、聞いてきました。台北市はなかなか勝てない選挙区ですが、新鮮な候補者を立てて何とか勝ちたいと願っているところに、まだ公認ではないものの、柯文哲氏という台湾大学病院の外科医で救急医が立候補宣言しました。話をしてきましたが、とても優秀な新人です。この人が公認されて、相手の連勝文を負かせてほしい。なにしろ相手は連戦元副総統の息子ですから、ああいうのは台北市長にしたくありません。

 2回目は24日から27日までの3泊4日です。台湾での投票権を持っていたときは、選挙のたびに、事前にいろいろ勉強するのに帰って、投票のためにまた帰る、と短期間に何回か行き来していましたが、日本の国籍を取って台湾での投票権が無くなってからは、そんなことも無くなりました。今回久しぶりに1ヵ月に2回も帰ることとなったのです。滞在中に民進党の首席選挙があり、蔡英文氏が約94%という高得票で主席に返り咲きました。これで民進党も少し締まり、若い人のサポートも得ることができるでしょう。彼女は当然次の総統選挙に出ることになります。

 あとは日本人が、台湾人の味方だとどれだけ表明できるか、そんなメッセージを送ることができるかです。台湾が中国の一部になったら、次は日本、これは口を酸っぱくするぐらいしつこく言い続けています。そうならないように、台湾が台湾であり続けることが、日本にとってとても重要であることを、一人ひとりの日本人が真剣に考えなくてはいけないことなのです。

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