80歳の幕開け (2014年02月13日)

 

 2月7日に80歳の誕生日を迎え、その日が仕事だったことは前回申し上げましたが、初日から働くということで、80歳の幕開けはなかなか意義あるものとなりました。行先は千葉、新幹線や飛行機ではしょっちゅうあちこちに出かけていて、遠方は慣れていて、お手のものなのですが、すぐ近くの千葉となると不慣れ、不得意なのです。

 事前にネットで調べてもらってから出かけたのですが、結局行く先々で尋ねながら到着することとなりました。総武線は良く知っているものの、ホームに入ってきた電車の行先が「津田沼」となると、千葉まで行くのかどうかが分かりません。近くにいた若い人に尋ねると、いえ、津田沼は千葉の手前です、と言われ、そうか、とつぶやく有り様です。地理がうまく分かっていません。千葉駅に到着しても、待合せ場所の東口に向かっているつもりが、着いたのは西口、しかたなくプラットフォームに戻ってやり直しです。広い千葉駅、工事中ということもあって、かなり複雑でした。東京のわたくしには千葉はえらく遠かった、という可笑しさです。

 でも面白かった。新幹線や飛行機での遠方はよく分かっていても、近くの千葉はよく分からない、という新発見でした。そんなことを面白がり、仕事もする、これがいいのです。とても良い80歳初日となりました。

 翌8日はとてもラッキーでした。45年ぶりの大雪となったこの日、珍しく仕事がなかったのです。仕事のある日だったら大変なことになっています。この日は1日遅れの誕生祝いで、娘家族とフグを食べる手はずでした。岩国の美齢塾塾生の方がフグを娘宅に送ってくださることになっていたのです。ところが大雪、まずわたくしが娘の家に行けない。婿殿が酒を我慢して車で送る、とのことなのですが、途中に坂道もあって、チェーンを巻かないと走れません。

 それに肝心のフグが届かない。早く届いたらわたくしに届ける、とまで娘は考えたようですが、待てど暮らせど届きません。そのうち運送会社から、今日はもう無理なので配達を休ませてほしい、どうしてもというところだけはお届けします、との電話が。フグはお刺身と鍋用の生ですから、どうしても、とお願いして夜7時過ぎにやっと届きました。おかげで娘家族はいい思いをして、わたくしは指をくわえて話しを聞くだけとなったのです。でもそれだけのことで済んで幸いでした。運がいい、というか、日頃の行いがいい、ということでしょうか。

 10日は福岡、朝確認すると飛行機はちゃんと飛んでいます。福岡空港から北九州に入って、福岡県第10区の西川京子さん、文科省の副大臣、の会合に出席しました。彼女はだいぶ前からの知り合いで、早稲田の教育学部出身なので、よろしく先輩、と頼まれると、わかりました、となるのです。麻生太郎さんがわたくしの前にお話しされる予定だったのですが、予算委員会が始まったので来られないということで、わたくしが二人分の話しをすることとなりました。そこで、ボルサリーノの帽子をかぶって登壇、麻生太郎さんの代わりです、と申し上げたところ、もう一気に盛り上がって。帽子をかぶっての登壇などめったにありません。おかげでとてもよい反響を得ることができました。

 麻生さんがお見えになったのは会合後の門司での食事会でした。このときの主人役、まあすごい人もいるもので、ワインのコレクターでその数なんと6千本、セラーにびっしりだそうです。日本は広い、いろいろな人がいます。素晴らしいワインでのパーティでしたが、わたくしには「猫に小判」、いいか悪いか、美味しいか美味しくないかは分かりますが、何年物がどうで、どこのワインがどうの、と言われてもチンプンカンプンです。

 食事会は大盛り上がり、何と麻生太郎さんとハグしてしまいました。まあ、これは麻生さんのキャラですね。安倍晋三さんとは長いお付き合いで、ラブラブなどとわたくしが言っていても、手をつなぐこともないのに、麻生さんとはハグして、ワインの勢いもあったのでしょう。ついでに、麻生さんの大フアンだという女性が、おこぼれでハグしてました。

 門司から福岡の日航ホテルに帰ったのは夜中の12時半、お送りいただいた方はそこからまた門司に戻られて、本当にご足労をおかけしてしまいました。でもわたくしとしては安心できる定宿がよく、おかげでゆっくり休んでから東京に戻ることができました。

 15日はまた福岡での講演、明日14日に移動ですが、雪になるとのこと、明日になって飛行機が飛ばすに、新幹線で福岡まで来てくれと言われても無理なので、今日13日中に移動することとしました。幸い、今日は午後からの来客の用件が終われば後は何もないので、移動できます。嵐を呼ぶ女、と言われていますが、雪を呼ぶ女になるとは思いもしませんでした。危機管理として、これから福岡に出かけ、向こうでのんびり本でも読んで、15日の講演に備えることとします。80歳だというのに、よく動く意地悪ばあさん、というところです。

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