「No!」が言いづらい日本社会 (2014年02月28日)

 

 雪の予報だったので1日繰り上げて13日に九州へ行く、と前々回申し上げましたが、それがよかった。実際、講演会場にアテンドいただく方が東京からの飛行機が欠航で九州に来れない事態となっています。アテンドする人はいいとしても、講師が来れなかったら大変なことになるところでした。おかげで15日の九州産業大学後援会での講演を無事済ませることができました。

 翌16日は、大阪ABCテレビでの収録でした。予定通り局入りすると、雪ではないのですが飛行機が不調で東京に引き返し堀ちえみさんが1時間半遅れる、ですから1時間半お待ちいただけますか、とのこと。わたくしは即座に「イヤだ!」とお断りしました。コメンテータがたくさんいるので、1人ぐらい抜けても大丈夫だろうし、3時間もの収録なので後半で多くお話していただければよいのではないか、と申し上げたのです。堀ちえみさんがいなければ絶対成り立たないということではないし、そのために全員が待たされるのは納得できません。でも他の人は何も言わない、わたくしだけが、1時間半も待たされるなんてとんでもない、と。結局30分遅れで始まりました。

 コメンテータの一人だった大谷昭宏さん、ベテラン中のベテランなのですから言えばいいのに、反対することなく「僕は大阪だからいいけど」と。その日のうちに東京に帰らなくてはいけないわたくしとは違う、という感じで、とにかくみんながいい人になって、わたくしだけがはっきりと反対して。挙句のはてに、収録が終わってから、「金さんが言ったおかげで30分遅れで済みました」と大谷さんがおっしゃいました。「No!」が言いづらい、それが日本社会なのです。

 台湾出身ですでに日本国籍をとっているお医者さん夫婦に誘われてジョエル・ロブションに行きました。三ツ星のフレンチレストランで2,3回食事をしていますが、コースメニューの長いこと、料理名だけで13も並んでいて、それぞれの内容説明があって、とても食べきれそうにないぐらい、とにかく長いのです。おそらく一番高いディナーコースなのでしょう。美味しかったのですが、多すぎました。やはりいつもの古賀さんのフレンチレストランがわたくしには最適というか、十分なようです。

 20日、ホテルニューオータニで致知出版社主催の講座「渡部昇一塾」、ここでは月1回、メインの渡部昇一先生とゲストが対談と講演をします。今期は、11月が田母神さん、12月が中西輝政さん、1月が櫻井よしこさん、そして2月がわたくし、3月がペマ・ギャルポさんの計5人がゲストで、メインタイトルは「歴史に学ぶ 国を護る」、120人の受講者を集めての講座となっています。いつも申し上げていることですが、渡部先生は元祖正論大明神、何回か対談して、月刊ウイルでも対談しましたが、先生の博学、知性にはほとほと感服しております。今回、わたくしもそれなりに皆さんの好評を得た、ようでございます。

 22日は都市センターホールで全日本教職員連盟、日教組とは違ってまともな教育をしようという教職員連盟、の創立30周年の会で、1時間講演しました。講演の合間に、21日は読売テレビ「たかじんのそこまで言って委員会」の収録、23日にご覧いただいた方もおられるかと思います。忙しい中でも、美味しいものを食べ、仕事をし、ときには娘家族と楽しい時間を過ごす、と相変わらずです。

 今日28日は福井県あわら市に行きます。講演のご依頼をいただいたとき、真っ先に「カニを食べさせてくれる?」と訊いて、何とカニ漁の最終日が2月28日、講演が3月1日ということで前入りして今年最後の漁のカニをいただくことになっています。めでたし、めでたし、とても楽しみです。

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